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作詞家・松井五郎プロデュースによる
第二弾はデビュー15周年の記念アルバム!

昨年(2021年)7枚目のフルアルバムでは、作詞家の松井五郎氏をプロデューサーに迎え、全曲自身作曲となるアルバム「La Luce‒ラ・ルーチェ‒」で、ボーカル力はもとよりその高い作曲能力でも注目を集めた藤澤ノリマサ。本作も松井五郎氏によるプロ デュースで、全作詞:松井五郎、作曲:藤澤ノリマサの全14曲を収録!
デビュー15周年を迎え、ファンの方を始め、歌・音楽への感謝を込めた記念碑的な アルバムの完成!

初回限定盤ジャケット

初回限定盤

品番:FRCA-1316/7
価格:¥4,620(税込)
仕様:デカ帯、特典ディスク付き
   CD2枚組(ワイドケース)
収録曲:全14曲
    +特典ディスク7曲収録
通常盤ジャケット

通常盤

品番:FRCA-1318
価格:¥3,520(税込)
収録曲:全14曲収録

収録曲

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藤澤ノリマサ's Comment

  • 1. Changing point

    ミディアムテンポの楽曲。
    アルバムのタイトルでもあるこの曲は前向きな詞の内容がこの時代を生きる多くの皆さんの心に刺されば嬉しいです。今の人生をより素晴らしいものへと導くためのパワーソングです。リスタートして自分の中で何かを変えてゆこうとすればそこからまた人生が、そこから見える景色が変わるはずだとこの歌はそっと教えてくれるような楽曲です。

  • 2. Yes I do
    -キスはまだ終わってない

    アップテンポのラブソング。
    楽曲も今までの藤澤サウンドにはないホーンセクションが入りシティポップ、AOR感が漂う作品になりました。
    最後の『Yes I do』と連呼するところがあるのですが、ライブでコール&レスポンスができる日が来ることを楽しみにしています。

  • 3. 海がくれたバイオリン

    歌は5分間のドラマと言いますがこの曲の詞をはじめて読んだ時、映画を見てるような感覚になりました。言葉の先にあるものは人それぞれの解釈しだいだと思いますが。これを皆さんの人生に置き換えて聴いていただけたらと、、、。新しい事に挑戦するのに年なんて関係ない。
    この歌に出てくる主人公は70歳のおじいさんですが、海でたまたま拾ったバイオリンを練習するところからストーリーが始まります。ちょっと切なく人生を考えさせられる作品です。

  • 4. さよならを言うだけで

    王道のバラード作品がまた一つ生まれました。
    ストリングスとピアノ、オーボエというクラシカルな編成は今までもありましたが、また一味違った哀愁がある失恋バラードが涙を誘います。恋が終わりまだまだ弱い主人公が悲しみを歌っています。

Changing point

海がくれたバイオリン

Return to life

「愛するかたち」

『Changing Point』ライナーノーツ
文:宮本英夫

    • アルバムのタイトル曲は、力強く前進するミディアムテンポ、せつなさの中に明るさがきらりと輝くメロディ、人生の悲しみを喜びに変えるために「自ら変わること」をうながす真摯なメッセージを持つ、とてもパワフルな楽曲に仕上がった。エレクトロ・ポップ風のリズムと、アカペラのコーラス、ストリングスやアコースティックギターを使ったオーケストレーションの組み合わせはとても新鮮で、藤澤ノリマサの歌もどこまでも伸びやかで屈託がない。あなたが今抱えている悲しみや諦めを、他人や時代のせいにすることなく、自分のこととして「なにから変えてこうか」と前向きにとらえる歌詞も深く胸を打つ。心地良いサウンドの中に強い決意を秘めた、大人のメッセージソング。

    • これは藤澤ノリマサにとってまさに「チェンジング・ポイント」と呼べる新機軸。爽やかなディスコ/ファンクの香りをたたえたアップテンポのリズムの上で、ここ数年のJ-POPのトレンドである70年代シティポップの衣装を身にまとい、ホーン・セクションやワウ・ギター、クラヴィネットなど様々な楽器と女性コーラスが織り成す賑やかなサウンドは、軽やかでありつつ挑戦的。後半にリズムを落として♪Yes I doと繰り返す、コール&レスポンスを意識したコーラスも聴きどころ。ただ歌詞に登場する男女の物語は、幸せなようでどこか意味深で、過去にいくつかのドラマを経てきた背景を感じさせる。それぞれの物語を想像しながら、自由に音を楽しむ喜びを与えてくれる1曲。

    • 60年代~70年代のノスタルジックなアメリカン・ポップスの香りがする、柔らかく繊細な旋律にメロディメイカー・藤澤ノリマサの大きな才能がきらりと輝く。控えめに刻まれるピアノ、背景に徹したシンプルなバンド演奏もがとても好もしく、歌の表情と歌詞の情景がくっきりと浮かび上がる。当代随一の作詞家・松井五郎が生み出した物語は、70歳のお爺さんが浜辺で古いバイオリンを拾い、新しい弦を張り、弾いたこともない演奏に挑戦しながら過去を思い、今を思い、未来を思うという優れて詩的なもの。大人の童話のような素朴な味わいと、肩の力を抜いて語るように歌う歌とのマッチングが絶妙で、派手な曲ではないのに強く心に残る。不思議な引力を持つ曲だ。

    • ストリングスとピアノ、オーボエによる三位一体の編成でおくる極上の哀愁バラード。こうしたクラシカルなバラードは藤澤ノリマサの得意技の一つだが、ことさらに新しさを感じるのは彼の紡ぐメロディの特長のおかげだろう。70年代の叙情派フォークや歌謡曲を思わせる哀感漂うメロディには、時代を超えて日本人の心の琴線に触れる静かな迫力がある。サビを迎えるたびに感情が高まってゆく、ドラマチックな歌い方の変化も聴きどころ。歌詞は辛い別れに臨んだ男の後悔と自責を赤裸々に描き、答えのない自問を繰り返す胸の内を色鮮やかにえぐり出して余すところがない。いくつかの意味を込めて繰り返される「変わる」という言葉が、アルバムのテーマと呼応するのも見事だ。

    • 夢のないように見える世界にも、必ず希望の種はある。今生きていることの尊さを歌う壮大なバラードは、このアルバムを、そして2022年という時代さえも代表する愛の歌の傑作。極限まで切り詰めた打ち込みのリズム、訥々と響くピアノが深い感情を雄弁に物語るアレンジ、ファルセットの音域まで自在に使いながら、細やかな感情の揺らぎと高まりを表現する歌は、素晴らしいのひとことに尽きる。そしてかたちのない「愛するかたち」の不可思議を、イメージ豊かな比喩や対句を駆使して丹念に解きほぐしながら、「溢れるさみしさも愛するかたち」という印象的な言葉で締めくくる歌詞の冴え。誰もがコロナ禍の向こうに小さく見える光を探す旅の途上で、力強く聴き手を励ます歌だ。

    • 様々な「チェンジング・ポイント」を感じる本作の中でも、ひときわ意欲的な挑戦を感じさせる1曲。レゲエとヒップホップから生まれたレゲトンのリズムを使った煽情的なダンスミュージックは、これまでの藤澤ノリマサのイメージをくつがえす大胆な色合いで聴き手を驚かす。皮肉めいた歌い回しや、中間部に登場するエフェクトをかけたボーカルの演劇的な表現も、新たな手法としてとても面白い。その軸にあるのは松井五郎の歌詞で、美しい夢や素晴らしい愛を悪夢に変えてしまう、人の心に潜む暗黒面を「悪魔」にたとえ、「光と影は分かつことはない」と警句のように繰り返す終盤のコーラスが、ぞくっとする怖さと迫力を運んでくる。風刺の効いた大人の童話と言える曲だ。

    • ただならぬ切迫感漂うピアノとストリングスに導かれて幕を開ける、一人芝居の朗読劇のような静かな哀しみ溢れるバラード。松井五郎の用意したシナリオは、琥珀色に染まる夕暮れ時に一人たたずみ、思い人への届かぬ心を何度も反芻しながら時を過ごす主人公の、道ならぬ恋を色濃く感じさせるもの。その世界にぴたりと合ったメロディは、つぶやくような低音から激情に身を震わせる高音まで、メロディメイカー・藤澤ノリマサの才能の大きさを雄弁に物語る。リズムを入れずにピアノと歌のみで歌われる歌は、技巧よりも感情に寄り添った自然なもので、歌手・藤澤ノリマサの持つ高い品格を感じさせる。印象的な恋物語の多い本作の中でも、透明な哀しみを最も強く感じさせる曲。

    • 中国楽器の二胡を使った大陸的な旋律と、繊細な打ち込みのリズムを組み合わせたこの曲のアレンジも、本作ならではの新たな挑戦と言える。ゆるやかな川の流れのようなテンポと、ほのかに和風情緒をたたえたメロディに、二胡、ピアノ、琴のような音色も加わり、東洋と西洋とが響きあうサウンドはとてもロマンチックなもの。東洋に生まれて西洋音楽を学んだ藤澤ノリマサにとって、それは帰るべき故郷の一つなのかもしれない。松井五郎の選んだテーマは、叶わぬ恋の辛さを七五調でたおやかに描き出し、メロディに乗せて、桜色、恋はおぼろ、水鏡、など美しい日本語が照り映るさまはいとおかし。♪はらはらはらりはらはらりと、というサビのフレーズも優れて音楽的だ。

    • 前半はアコースティックギターの爪弾きと歌だけ。後半にそっと忍び込むドラム、ベース、エレクトリックギター、エレクトリックピアノも、とても控えめに歌を支える、最小限のアレンジでおくる穏やかなスローバラード。弾き語りのフォークシンガーのようなたたずまいで、一つの言葉をいとおしむように歌う、技巧ではない自然体のうまさが素晴らしい。歌詞のテーマは、おそらく親や家族についてのものだろう。もしかして前作『La Luce-ラ・ルーチェ-』の中の「手紙」のように、彼自身の実話から取られたものかもしれない。一つ一つの言葉にリアリティがあり、生きていることの喜びと悲しみをないまぜたような、行間からにじみ出る複雑な感情に思いをはせる。シンプルがゆえに味わい深い佳曲。

    • クリスマスの願いという普遍的なテーマを描きつつ、個人的な親愛の表現から、世界中の人々の幸せを祈る気持ちまでを、少ない言葉の中で雄弁に物語る壮大な愛の歌。母の愛に包まれた子、なくした父を恋うる子、争いの終わりを願う人、生涯の伴侶を求める人、様々な人の描写の中で最後に登場する♪誰かの願いは普通の暮らし、という一節には心動かさずにはいられない。アレンジはゆったりとした打ち込みのリズムに合わせ、背景を彩るキーボードとストリングス、そしてクリスマスらしいスレイベルの音色と、ドリーミーな女性コーラスがよく映える。あたたかく包容力に溢れた歌声はどこまでも自然体だが、後半に転調して感情がぐっと盛り上がる場面は聴きどころだ。

    • この曲もまた、藤澤ノリマサにとって新たな挑戦の1曲だ。本格的なビッグバンド、スウィング・ジャズのスタイルで、マイナー調で疾走するリズムの上で軽やかに、ちょっぴり気障に歌う歌が最大の聴きどころ。迫力あるホーン・セクション、グルーヴィーなオルガン、女性コーラスの洒落たスキャット、そして饒舌なトランペットソロ、すべてがアダルトでゴージャスな味わいだ。たぶん初めて聴いた気がする、ラストでちらりと披露するジャズっぽいスキャットもかっこいい。アンビバレンス=二律背反とは、愛と憎しみのように、相反する感情を相手に対して同時に持つこと。一夜の愛の刹那の中でスリリングに展開される、男女の心理劇めいた歌詞の面白さと深さにも注目だ。

    • 大らかに刻まれるワルツのリズムに揺られ、美しいメロディと共に心がゆっくりと浄化されてゆくのを感じる壮大なバラード。ゴスペル風のコーラス、オルガン、ピアノ、ジャズ/フュージョンの香りを振りまきながら歌に寄り添うサックス、すべての楽器が見事に調和する中で、ソウルシンガーのように優しく情熱的に歌い上げる歌は、アルバムの中でも屈指の名唱と言える。歌詞は「空を見上げ、自分の生き方を思う」という普遍的なテーマの中で、運命だとあきらめても人生は変わらないと、ここでも「変わる」というキーワードを使いながら、♪二度はない未来なら心にある、と締めくくる言葉が強い感動を運ぶ。昔から知っていたかのようなデジャヴを感じさせる、懐かしくも新しい曲。

    • 端正に刻まれる四つ打ちのリズム、ふわりと漂うエレクトリックギターやピアノの音色、明るい開放感にあふれたアップテンポの1曲。現代的なダンスミュージックの衣装を借りながら、あくまで人間のあたたかみにあふれたバンドサウンド、じわじわと熱を帯びて上昇してゆくメロディがとてもエモーショナル。ささやくような低音からサビの高音に至るまで、なめらかに駆け上がってゆく歌の疾走感も素晴らしい。「Return To Life」には「再生」という意味があり、松井五郎の歌詞は、コロナ禍に翻弄された数年間を経て再生へと一歩を踏み出す勇気を力強い言葉で綴る。♪生きるために生まれた、ただそれだけのことだ、という言葉が深く胸に刻まれる、藤澤流の大人の人生応援歌。

    • アルバムのラストを締めるのは、少ない音数と短い言葉で最大限の感情を伝える、まっすぐな愛のバラード。ベース、パーカッション、エレクトリックピアノ、ハーモニカが作る穏やかな空間の中で、時に優しく時に激しく心揺さぶる歌の表情は、クラシックの技巧とJ-POPの感情表現のどちらも身につけた藤澤ノリマサにしかできないもの。濃厚なソウルやR&Bの香りを漂わせつつ、J-POPバラード的でもある美しいメロディもしかり。「君を愛してる」という普遍的なテーマに正面から挑む歌詞は、どうしても、というフレーズを繰り返すことで、理屈では止められない心の動きを雄弁に物語る。メロディ、言葉、アレンジが一体となった音楽の快感を、心ゆくまで堪能させてくれる曲だ。

藤澤ノリマサ

PROFILE

藤澤ノリマサ Norimasa Fujisawa

声楽家だった父と歌の先生だった母との間に生まれ、幼少の頃から歌に溢れる家庭に育ち、自然と人前で唄うことに興味を持つ。小学校一年生の時、テレビで歌を唄う歌手を見て「自分も歌手になりたい」と思うようになり小学校三年生の時、初めてステージで歌を唄い、それ以来人前で歌を唄うことが好きになる。
2001年武蔵野音楽大学入学のため上京。卒業後、ソロアーティストとしてデビューを目指し更に精力的に曲作りとライブ活動を行い、2008年にドリーミュージックよりデビュー、アーティスト藤澤ノリマサが誕生。1曲の中にポップスとオペラの歌唱を融合させた独自の“ポップオペラ”というスタイルで活動を続けている。2016年ワーナーミュージックに移籍、2枚のアルバムをリリース。